資本主義を築いてた巨大財閥最終回
最終回はロスチャイルド家です。
言わずと知れた、ユダヤ系大財閥、ヨーロッパの金融を支配する金融王である。
起源は18世紀のドイツフランクフルトの両替商が始まりといわれています。
その後一族が、ロンドン、パリ、ウィーン、ナポリとヨーロッパ各地に勢力を伸ばして行った。
同時にヨーロッパ各地で迫害を受けていたユダヤ人に支援を行っていく。
パレスチナの地にユダヤの国を建設するという「シオニズム」にも莫大な支援をすることになる。
最も熱心な支援を行ったのは「エドモン」が当主の時と言われています。
実際パレスチナに30以上の入植地を経済的人的支援を行い作ったと言われています。
私がとても興味深いのはその「エドモン」が残している言葉です。
「アラブ人とユダヤ人は兄弟だ、いずれもアブラハムの子孫で共通の起源を持っている、アラブ人とユダヤ人は兄弟のように、仲良く暮らさなければいけない」
エドモンのような、素晴らしい考えを持った当主がいたにも関わらず、現在のイスラエルとアラブとの現状は残念としか言いようがありません。
まあ、有名なイギリスの二枚舌外交が原因を作ったのは間違いないのですが、いつの時代も大国の利害に世界は翻弄されてしまうという悲しい現実です。
そしてロスチャイルド家の運命を大きく変えることになる、ヒトラーの出現。
ロスチャイルドを始めとする、ユダヤ資本の金融がドイツの標的になることに。
パリロスチャイルド家の当主「ギー」は自らドゴール率いる義勇軍に入り、ナチスと戦うことになる。しかしパリは陥落。
結果、パリのロスチャイルド家、ドイツフランクフルトのロスチャイルド家、ウィーンのロスチャイルド家の全財産がナチスドイツに没収されることとなる。
残ったのはロンドンのロスチャイルド家だけになった。
ただ大戦終了後、不死鳥のように蘇っていく。
ドゴールと共にナチスと戦った「ギー」が再びフランスパリのロスチャイルド銀行を再興する。
そして600万人のユダヤ人の虐殺が「シオニズム」を基に国家建設には消極的だったロスチャイルド家の考え方を大きく変えてしまったのだ。
「ギー」はユダヤ人国家の建設を強く熱烈に思うようになって行った。
そしてイスラエル建国に全面的支援をおこなったのがロスチャイルド家である。
「エドモン」のアラブ人との共存という夢は果たされることは無かった。
written by パンダ