価値観は人それぞれ
若い頃は自分が良いと思うものは、人も良いと思うに違いないと思っていました。
高校生の時、男女共学の学校に通っていました。
多感な思春期、あの子が可愛い、いやあの子の方が可愛い! 異性の好みがこんなに違うのだと驚きを持って気づきました。
まあ思えば、異性の好みが違うから世の中は成り立っているのだとすぐに気づく訳ですが(笑)
大学時代、親友と色々な話、宇宙から哲学っぽい人生論、朝方まで徹夜で時には激論を交わしたりもしました。
今思えば、社会性の訓練の様なものだったのかもしれません。
それでも尚、30代をいや40代くらいまでは自分の価値観が正しいのだ! そんな思いがまだ自分の中にもあったように思います。
48歳くらいの時です。会社のミーティングで本題に入る前のリラックストークとしてハヤブサの話をしました。
ハヤブサは時速170キロの速さで急降下し、1〜2秒で垂直に止まる事が出来る、テレビ番組で映像を交えて観た私はとても感動をしました。
ミーティング参加者の何人かは、全く興味のない話で何の驚きも感動もない、ということでした(笑)
ある程度の年齢になっていた私は、人それぞれ価値観が違うことを充分に理解していたつもりなのですが、それでも何も驚かない、感動しないと言われ、一瞬、やっかみか?ただ私の事が嫌いなだけなのか? と思ったくらいです。
確かに話題としては航空機メーカーでもない会社ですし、どうでも良いような話ではありますが、、、、、
食べ物の好みも顕著です。 特に感じるのがお鮨です。昨今4〜5万の高級店が大流行りで、半年待ち1年待ちのお店も少なくありません。
何軒か行ったこともありますが、何故だろう?というお店も正直少ないありません。
もちろんこれも好みです。しかも他人の食べ物の好みをとやかく言うのは全く持って失礼な話です。
その後も様々な価値観の違いに遭遇し、60歳を過ぎた現在、どの様な価値観の人に会っても驚かないようになり、違う価値観の人も認められるようになっていきました。
が、つい最近、知り合いがどうも美容整形をしたようで、元々も平均よりはだいぶ上(もちろん先ほどから述べているように好みの問題ではありますが)の容姿の人です。
しかも立て続けに何人か出現して、、、、
何故? 何故なんだろう? 多様な価値観を受け入れられない自分がまだ存在していたことに、気持ちをどう収束すれば良いのか、戸惑いを隠し得ません。
日本は古来より「八百万の神」の信仰があります。
私の勝手な解釈ですが、さまざまな価値観を受け入れる、という日本人の素晴らしさを顕しているのではないかと常々考えています。
「何はダメ、こっちが正しい! 」のではなく。
私もまだまだ沢山の価値観を受け入れられるよう、頑張っていきたと考えています。
written by パンダ