お金の終活について、保険の活用
もう何年も前から、終活という言葉が一般的になっています。
エンディングノートなる物も書店に並んでいます。
亡くなる前の準備、昔はこんな発想はなかったのではないでしょうか。
家長制度があり、当然、長男が後をとり親と同居、代々その家を引き継いでいく、というのが長い歴史で受け継がれていたのです。
家と同時にほぼ全ての財産を長男が相続し、それで円満に済んでいたのです。
武家なら次男三男は、男のいない家へ養子に行ったり、それなりにバランスが取れていたのだと思います。
戦後はGHPの指導の元、新しい民法が制定され嫁に行った娘さんも平等の相続権が与えられました。
本題の終活、エンディングノート
私の父は今年93歳、認知症ではありませんが、ほとんど喋らず無気力で1日中寝ています。
先日ふとしたことから、エンディングノートらしきものを見つけ内容を確認してみました。
菩提寺の住職の名前と連絡先が一番最初に書いてありました。やはり亡くなった瞬間の事が気になっているようです。
それから葬儀に呼ぶ人達の名前と連絡先、もちろん大切なことですが、残された人間にとっては財産状況を把握しておきたいところです。
銀行預金はある程度わかっていますが、株式や保険の有無、さすがに93歳の老人には借入金は無いと思いますが、場合によっては死後、お金を貸していたと、借用書を持って現れる、なんてこともあるようです。
預金の他に少額ではありますが、株式も保有していた記憶があり母に聞いたところ、証券会社に預けてあるが何処の証券会社かは覚えていない、ということでした。
ちなみに母も同じ歳の93歳です。
やはりお金の管理は大切です。少なくとも70歳を過ぎる年齢になったら必ず整理をして、家族がわかるようにしておくべきです。
そこで大切なこと、気になることは、相続人が複数いる場合、生前に全ての相続人に資産状況を公開しても良いものか? 多くの人がこう考えます。
相続額を知ることになると、兄弟姉妹間でその金額を巡り揉めはしないか? 皆さんこんな心配をされます。
ただ! 本人(被相続人)が生きていれば実際はあまり揉めたりしません、本人の意向があり、それを周りの人間もある程度受け入れるからです。
亡くなった後に初めて金額が明らかになった場合、予想より多かった少なかった、同居の長男、嫁に行った娘さん、全員で遺産分割協議が始まります。
なんの問題なく円満に協議終了となるでしょうか?
答えはNOです!
大した財産がないから大丈夫!こんなことをおっしゃる方も多いです。
ところがどっこい、家裁の統計によると、相続資産1000万以下が最も相続争いが多いそうです。
理由は恐らく何億何十億も資産がある人は、事前に弁護士などを入れて遺言など準備をしている。ある程度の金額をもらえればそれ程文句は無い、こんなことだと思われます。
何度もお伝えしていますが、生命保険の保険金は受取人固有の財産。
遺産分割協議のテーブルに乗らないお金なのです。
相続専門の弁護士さんと話をすると、保険金で揉めることはほぼないそうです。
契約の通信先を受取人にしておけば、他の相続人に保険契約存在そのものを伏せておくことも可能です。
私は遺言と生命保険だけで相続争いは防ぐことが出来ると思います。
written by パンダ