経営者に必要な保険
節税対策を主な目的にした保険に対して、国税庁が税制改正を行ってから、法人で加入する保険に対するニーズが極端に低下したと思われます。
経費にならないなら、保険は最低限加入しておけば良い。こんな経営者が多いのではないでしょうか。
何度も取り上げていますが、単なる税金の繰延の手段ではなく本来の保険の効用にもっと目を向けるべき!と私は強く訴えていきたいと思っています。
今日は民法についてお話ししたいと思います。
現在の民法下においては、相続に関して、完全な平等が定められています。
何年か前に非嫡子が嫡子の2分の1というのも廃止され、愛人が産んだ子どもも、平等の相続権が認められました。
まあ、当然と言えば当然だと思います。
ただ、被相続人が経営者、相続人の一部が被相続人と経営を共にしている場合。(かなり複雑な言い方をしてしまいました、経営者の父親と長男が経営を共にしている場合です)
相続財産が経営に関わる、株や事業用の不動産の割合が多い場合、かなりの不都合が生じる場合があります。
勿論、民法上の平等に、意を唱えるつもりは毛頭ありません。
基本、子ども達に平等な相続権が与えられる、当然なことだと思います。
ただ、父親が苦労して築いた事業を出来るだけスムーズに相続したい、こんな気持ちも大事にされなければならないと思います。
重複しますが、相続財産は現金だけではありません。むしろ現金よりも株や不動産の方が多いのが普通です。
その株や不動産が事業に関わるものが多いのも、一般的です。
そこで問題になるのが、お嫁に行った娘さんに事業に大きく関わる株や不動産をどうやって相続するか、ということです。
平等という大原則と、スムーズな事業承継には相反する障害があるわけです。
こんな問題を少しでも保険で解決できるのであれば、法人税をわずかに繰延するだけの保険より、遥かに意味があるのではないかと考えています。
written by パンダ