経営者に必要な保険②

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法人保険において、損金算入の可能な額が著しく落ちてしまった今、節税を目的とした保険加入は意味がなくなりました。

いや、元々キャッシュフローで考えると税制改正以前も、一時的な税の繰延でしかないわけです。もちろん全く意味がないとは申しませんが。

今日は前回の話をもう少し詳しくしたいと思います。

民法上は相続権は平等です。ただ、経営者(特に創業オーナー)の相続が起こった時、民法上の平等と実際の相続にギャップが生じることが多々あります。

極端な事例では、会社を後継した弟に、嫁に行った姉が相続権は平等なのだから、会社の資産を売却してでも平等に財産を分けて欲しい! こんな話もそれほど珍しい話ではありません。

民法通りに、兄妹に全て平等に相続すると、経営上成り立たなくなる可能性があるわけです。

1つの手段として遺言書の作成は重要です。

必ず遺言を遺すべきです。これは絶対です!

それと同時に生命保険もとても重要です。

キーワードは「受取人固有の財産」です。

何度もこのブログで取り上げて来ました。

指定された受取人が受け取った保険金は相続財産ではありません。元々その人の財産だったという概念です。

ただし、相続税はかかります。「みなし相続財産」が正式名称です。

この「みなし相続財産」は遺産分割協議(相続人が集まり相続財産を分ける話し合い、最後は全員が実印を押し相続税が確定する)に乗らない財産です。

少々グレーな話ですが、実際、相続専門の弁護士さんに聞いた話です、他の兄妹に知られず1人の相続人が父親の保険の受取人になるケースは良くある話だそうです。

真っ当な話としては、会社を受け継ぐ長男が法人関連の資産を相続し(主に自社株、事務所、工場などの不動産)嫁に行った女性兄妹を遺留分以上の保険金の受取人とし、事前に話し合いをし、一部の財産を円満に相続放棄をしてもらう。

こんなケースは生命保険を使うことしか解決出来ないのではないでしょうか。

written by パンダ