金融庁が保険会社の健全性の見直し(終身保険消失の危機)

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今日は少しマニアックなお話です。

保険会社の健全性とは何か? 簡単に言うと保険金をちゃんと払えるかどうか? 支払い余力と言います。

現在はソルベンシーマージという指標を使って、保険会社の健全性を測っていますが、その指標を大きく変えることがほぼ決定しています。

ここでは専門的な話は控えます。細かい計算式など一般消費者には意味のないお話です。

ざっくり言うと、終身保険は保険会社にとって大きな負債を背負うことになります。一生涯保障し必ず保険金を支払うからです。

ここを金融庁は危惧しているのです。保険会社の支払い能力の低下をさせてはいけない。

矛盾した話に聞こえるかもしれません。保険会社の健全性を保つために、支払余力の数字を厳しくする。すると大きな負債になる終身保険を売らない方が良い。終身保険を売らないと保険金の支払い金額は大幅に減ると思います。

何故ならばこれだけ長生きの時代、人生100年なんてい言われています。なのに生命保険は60歳.70歳長くても80歳までの期間限定の保障。

当然、保険会社の死亡保障の支払い金額は大きく減ります。

生命保険は子育て現役時代の保障の為にだけある。まあ、これはこれで全く間違っているとも言えませんが。

国は相続税の発生する資産家に、非課税枠の終身保険を積極的に勧誘することをあまり好ましく思ってないのかもしれません。

生命保険はその人の置かれている状況により必要な商品が全く違います。

現在の保険業界は掛け捨ての医療保険の販売に力が注がれていますが、私は1000万以上余裕資金のある人は医療保険に入る必要はない、と考えています。あくまで確率論の話ではありますが、やはり確率は大切だと思います。

あと数年後には、相続に頭を悩ます資産家は終身保険の加入機会を失うことになるのではと、危惧をしています。