保険金の賢い受け取り方

保険

法人で保険金を受け取る場合の課税について少しお話ししたいと思います。
個人の生命保険を法定相続人が受けとる場合に掛かる税金は相続税です。
もちろん資産額によりますが極僅かな場合や非課税の場合さえあります。

1つの解決策として

法人が保険金を受け取る場合は雑所得になり相続税のような優遇処置は全くありません。 例えば1億円以上の保険に加入している経営者も多いとおもいます、私の知り合いで10億円の保険に加入している経営者もいます。

保健種類や保険期間によって損金計上額の割合が当然違います。
バレンタインショック以前の加入であれば保険料全額損金処理の型での加入も少なくないでしょう。仮に全額費用計上している保険であれば1億円の保険金が全額雑収入になり売上規模にもよりますが、ざっと4割程度の税金が掛かり手取りは6千万円、かけがいのない経営者が亡くなって入ってきた生命保険に4千万もの税金が掛かるなんだかやるせない気持ちになるのではないでしょうか。

1つの解決策として

例えば1億円の保険金を5回に分けて年度を跨いでもらう、会社の規模にもよりますが2000万の雑収入なら他の経費と相殺可能ではないでしょうか、少なくとも1億の雑収入よりは処理がしやすいのではずです。場合によってはほとんど非課税で受け取ることができます。

ただここに1つポイントがあります、税務署は保険金を受け取る際に急に年金受取(5回でもらうこと)をすると総額に課税をするのです、ここが重要です!

毎年度での雑収入にするためにはあくまで事前に(保険事由が発生する前に)専門的には年金支払特約というものを付けておかなければならないのです、もちろん特約を付けても一時金(1億円)でも貰えますが、事前に特約を付けておいて5回に分けて保険金をもらうことによって手取りが大きく違ってくるということです。

極論をいえば命に関わるような大きな病気になってからでも遅くはないのです、亡くなる前に年金で受け取ることもできる特約さえ付けておけば良いわけです。

前回経営者の入るべき保険の話をしました。確かに1億円、会社によっては10億円社長が保険に入る必要があるかもしれません。
しかし、一度に億単位のお金が必要でしょうか?税金を抑えながら毎年数千万円、数億円の単位のお金が会社に入れば、それは大きな安心につながるのではないでしょうか?
生命保険も大切なお金です。
本当に考えて、いざと言う時に役に立たなければ何もなりません。

ただし、全ての保険会社にこの扱いがある訳ではありません。
そういう意味でも慎重に保険会社と知識と経験豊富な担当者を選ぶべきです。

byパンダ