不思議な縁
縁とは決っして偶然に起きることではないと思います。
良い縁も悪い縁も自ら招いているのです。
まるで見えない何かが導いているかの様です。
有名なお坊さんから聞いた話です。
広島での話のようでした。大学の工学部を卒業してマツダに就職した男性が町工場に何年か出向したそうです。
町工場とはいえ高い技術を持つ社長がいて、車作りを基礎から学べる環境だったそうです、ただ社長はどうも頑固な偏屈で、作った部品は何度もダメ出しされ褒められたことはほとんど無かったそうです。
途中で逃げ出すように本社へ帰っていく者も多かったそうです。その彼は腐らず何年か一生懸命頑張りいよいよ出向が明けます。その時に社長から「君は本当に頑張った」最後に真剣に褒められたそうです。
それから何年か経ち、彼は何故か保険会社に転職し営業マンになったそうです。エンジニアからの異業種へ転身、全く結果が出ず落ち込んでるご主人を励まそうと、奥さんが近所の人を呼んでバーベキューを催したそうです。
そこである家の奥さんが保険に入っていないという話になり商談になりそうになったのですが、「実は問題があるんですよ、お金のことは父に相談しないと決められず、その父が相当に厳しい頑固者」こんな話をされたそうです。
でも商談が進み、お父様に会うことになったそうです。
会った瞬間、「この男は間違いなく信頼出来る、この人から保険に入りなさい」かつての町工場の社長がそう言ったそうです。娘さんだけでなく社長夫妻も保険に加入されたそうです。
もちろん偶然です。
でも彼の日頃の行いがこの縁を結んだことも間違いない事実です。
written byパンダ