身分不相応なお金と食事

Philosophy

良く知っている人の話。
僕はこの話を信じています。

彼はある大きな会社に勤めていた。
彼は経理部だった。
ある時上司に銀座のクラブに連れて行ってもらった。
綺麗な女の子が沢山いて一人10万円位の店でめっちゃ楽しくお酒を飲んだ。
また次の週にも同じ銀座のクラブに連れて行って貰った。
その時、この店は俺の店だから好きな時に使って良いと言われた。
しかし、遠慮をして、一人で行く事は無かった。
しばらくして上司に使って無いみたいだなぁ人が来るだけでも、助かる。
いつも誰かお客様がいる方が活気があると他のお客様が思うから、
助けると思って行って欲しいと言われた。
『そっか〜、助けになるなら行ってあげよう』と彼は素直に
その言葉を受け取り何度かお店に行く事になる。
いつも、お店のママさんや女の子が大歓迎で迎えてくれた。
そのうち、毎週の様に飲みに行くようになった。

ある時、上司に呼ばれた。
沢山行ってくれてるみたいだなぁ。
200万円は飲んだから、せめて半分の100万円だけでも払えよ!と言われた。
えっ!!そんなの事は無理ですよ!!
無理と言っても、そのくらいは常識だろう?
でも本当に無理です。
じゃー今回は俺が立て替えてやる
ありがとうございます。
助かりました!


その時、上司から仕事の依頼を受けた。
会社のゴルフ会員むと権を換金してきてくれ!
会員権業者から現金で受け取ってきてくれ!
これは会長と社長からの直々の依頼だから頼むと言われた。
何故現金なのかも分からないけど、助けてくれた上司の依頼だし
会長と社長の依頼なので、理由を聞く必要も無いと思って、
会員権を売って現金で受け取り、上司に渡した。
その金額が1000万円位だった!
そのお金を上司に渡すと、お礼だと小さな袋を渡された。
後で袋を開けると100万円が入っていた。
ビックリして、上司にこんなお金貰えませんと言うと
良いんだ
会長と社長からのお礼だから!

それ以降、ゴルフ会員権の他、美術品や、色々な物を売った。
その度に上司にお金を渡し、その度に1/10のお礼を貰った。
半年も続くと、お礼を貰うのも当たり前になっていった。


しかし、ある時突然警察が彼のところにやってきた。
業務上横領と言うことで逮捕された。
警察にはこのいきさつを全て話した。
しかし、どの業者とも会っていたのは彼だけで
上司がこの事件に関与している証拠は何もなかった。
結局この事件は会社の資産を彼に売却させ、
ほんの1割だけ彼にお金を渡し9割は上司が横領していた。
上司も警察に呼ばれ事情聴取を受けたが、何も知らなかったと言った。
しかし
裁判が行われ、結局この事件の犯人は彼と言うことになり彼は刑務所に入りました。

僕は今でも彼の話を信じている。
しかし、彼は刑務所に行ってしまいました。


美味しい儲け話、不相応な接待、悪い事に巻き込まれる予兆です。